「子どもが欲しい。」そう願ったみんなに叶えてくれたらいいのにと何度も思った。自分で頑張れば結果が出ることと違って子どもは自分だけでもなく、相手のことも、そして受精のタイミングと一人ではどうにもできないことが多い。その分、先の見えない不安やどうしようもないイライラとの付き合いも始まる。
初めて子どもが欲しいと思ったのは現在の夫とお付き合いしているときだった。お互いに子どもが欲しいと思っていることを確認して、子作りを開始した。3人は欲しいというのが最初からの希望だった。私は20代で仕事を始めてからずっと生理不順で、ホルモン治療を受けていた時期もあった。また子宮筋腫も見つかり妊娠はしづらいかもしれない。子どもが欲しいなら早めに治療とともに開始したほうがよいと医師から言われていた。20代はなんとかなるでしょと思っていたが、30代に入って冷えもずっと気になっていたことから鍼灸と漢方を始めていた。彼氏だった夫は自分の兄が不妊治療をしていることから、自分もできにくいかもしれないと話してくれた。具体的な治療開始の時期は決めないまま基礎体温を測りながら、半年後には第一子を自然妊娠することが出来た。
出産から1年後、生理が再開しその後半年を待たずに第二子を妊娠。この歳で出産したいと思っていた計画通りで三人目もこのまま望んだタイミングで来てくれるだろうなと勝手に確信していた。産後1年で職場復帰をして上司にも三人目を希望していることを伝え、あとは来てくれるだけのはずだった。復帰したのは今まで経験のない部署で私はすぐに仕事と家庭の両立につまずいた。この場から逃げたい、もう辞めたいという気持ちが大きくなり妊娠したらここから去ることが出来ると思うようになった。二人の子どもにアレルギーが多かったこともあって食べるものや調味料、洗剤やシャンプーを見直し身に着けるものは変えていた。体調は今までより一番いいはずなのに生理は50から60日周期とどんどん遅れていく。毎月妊娠したかと思っては妊娠検査薬を試しては落ち込んで、イライラするのを繰り返す。子どもができないから今うまくいかない、子どもがいないから今幸せになれない。ないことにしか目がいかない日々を過ごしていた。
ある日また遅い生理が来たことを夫に伝えると、「何でも赤ちゃんのせいにしているうちは来てくれないと思うよ。」と言われた。今来てくれて目の前で育っている2人と家族4人に何が不足していると思ったのだろう。仕事がつらいなら妊娠関係なく、部署異動や辞めたいこと願い出たらいい。主語を自分にしないで逃げているだけのお母さんにところに子どもが来てくれるわけない。職場は部署異動を願い出て、夫とは不妊治療をしないことを再確認して、仕事復帰して1年やっと子どもは来てくれても来なくてもよいと思えるようになった。
その2か月後思いがけず妊娠が発覚し2021年3月出産予定である。お母さん準備まだなのとずっと言われていたような気がする。妊娠を望んでいる方には自分を責めず人のせいにせず、主語をあなたにして苦しまない妊活期間を過ごしてほしいです。