「いつか赤ちゃんが欲しい!」その前に。

妊活体験談

「まさか私が・・・」
「なんで自分だけ・・・」
妊活中、私の心の中を渦巻いていた言葉です。

28歳で結婚して、子供は欲しいと思ったらすぐできると思っていました。
ですが、いざ子供が欲しいと思っても、なかなか授からない。
周りの友人たちの妊娠・出産話を聞くのがそのうち辛くなってきて、子どもの話を聞くのもしんどくなってきました。
結果、一度の流産経験を経て、34歳ではじめての子どもを出産しました。

不妊治療の専門病院へは、子どもが欲しいと思ってから1年授からなかった時に訪ねましたが、「もっと早く相談すれば良かったな。子どもが欲しいと思う前から、自分やパートナーの身体について調べておいたら良かったな。」そう思います。

診断の結果は、卵管の詰まりと精子の運動率低下。精子の運動率低下、というのは、パートナーであって もなんとなく言い出しにくかったことを覚えています。
ふたりでなるべくストレスをかけない生活をすること(パートナーは仕事量を減らしました)、体温をあげること、運動をすること、食生活の改善、を心がけ、人工授精はこれで最後!というタイミングで子どもを授かることができました。

不妊治療について、まだ世の中の理解が乏しい中、何が辛かったか。
仕事と不妊治療を並行して行うことです。
「不妊治療をしている」と会社に告げることは、自分のキャリアを閉ざされてしまうのではないかという不安。
仕事への責任感や周りの同僚に迷惑をかけてしまうという思いから、会社を休めず、貴重な治療のタイミングを逃すこともありました。

同じ思いをしている方は多いのではないかと思います。

不妊治療は、精神的にも肉体的にも本当に辛いです。
私は幸いにも、不妊治療を経て、今は3人の女の子を授かることができ、子育てを楽しんでいます。
そして、「赤ちゃん先生」という自分の妊娠や出産・子育ての話を通して、若者に命の大切さやライフプランについて伝えていくというお仕事に出会いました。

女性であれ、男性であれ、妊娠や出産、不妊治療についてもっと正しい知識や理解がひろがり、もっと互いに思いやり、気楽に話せる世の中になってほしい。

自分の身体について、若いうちから知っておき、そして大事にしてほしい。
「命の奇跡」について知ってほしい。

自分自身の経験をもとに、こんな思いで「赤ちゃん先生」の仕事を続けています。

もちろん、我が子にも子育てを通して伝えていきます。
自分自身を大切にできる人、他の人にも同じように思いやりをもって大切にできる人、そんな優しい人で溢れた社会になりますように。